エタネルセプト、インフリキシマブ、アダリムマブ、トシリズマブ、アバタセプトの関節リウマチ治療における有効性、特にこれら生物学的製剤で寛解になるかならないかを、投与前血中ADAMTS5発現量で予測することが出来ることが判りました。
エタネルセプト、インフリキシマブの場合には、投与前血中ADAMTS5 mRNA量は、有効であった群の方が無効であった群と比較して有意に低く、アダリムマブ、トシリズマブ、アバタセプトの場合には、投与前血中ADAMTS5 mRNA量は、有効であった群の方が無効であった群と比較して有意に高いことがわかりました。
投与前血中ADAMTS5 mRNA量で生物学的製剤投与後の有効性(寛解あるいは著効)を予測するためにROCカーブを描き、それに基づくカットオフ値を算出しました。
投与前ADAMTS5 mRNA値が算出したカットオフ値より高かった群と低かった群とを比較すると、エタネルセプト、インフリキシマブでは、ADAMTS5 mRNA低値群の方が投与後DAS28が有意に低下することが判りました。一方で、アダリムマブ、トシリズマブ、アバタセプトでは、ADAMTS5 mRNA高値群の方が投与後DAS28が有意に低下することが判りました。